ペラペラのお姉さん


859 名前:名無しの霊体験[] 投稿日:2016/06/13(月) 10:04:50.64 ID:OKh5EodWO
暇人なので、投稿します。

小さな頃、外に探検と称し散歩に出掛けるのも好きだったが家で絵を描くのも好きでした。
タンスの前で寝そべり絵を描いていた時、タンスの奥の隙間の目と目が合いました。挨拶はしっかりしろと言われていたので
「こんにちは」
と挨拶するとタンスの裏にサッと隠れられました。シャイだった。
次の日も絵を描きつつ、タンスの奥をガン見。
タンス|・`)|タンス
やはり居た。髪が長い人でしたが、ここは挨拶しない方が良いと思いタンスに背を向けて、絵を描いた。
次の日、絵を描いてるとお兄さんが出現した。
「絵描いてるんだー。良いねー」
「うん」
と会話していたら、ペラペラのお姉さんがお兄さんの隣に座ってた。多分、タンスの奥の人。
何も言わずただじっと座ってた。お兄さんが居なくなる時にサァッとタンスの奥に帰って行った。
また次の日も絵を描いてると、お兄さんとお姉さんが出現。
「絵上手いね。僕を描いてー」
と言うので描いてあげると大層喜んで、ペラペラのお姉さんに自慢してた。
「私も私も描いて」
とボサボサ髪のお姉さんが言うので、お兄さんの隣に描いてる時に母の友人がうちに遊びに来た時に貰ったシールの存在を思い出した。和紙っぽいシールで、梅の花の物を取り、絵のお姉さんの右側の頭に貼った。勝手に服にフリルを描いてみた。
「花、綺麗。貰って良い?」
と言うので、良いよと返せばお兄さんがふてくされた。
お兄さんが文句言う前に、裾にフリルの付いた服を着たお姉さんは早かった。絵を丸め即タンスの奥に帰ってしまった。
頭に一輪の白い花を挿したペラペラのお姉さんは、その後一度も見ることはなかった。
因みに、その後ふてくされたお兄さんを宥めつつ、改めて描かないといけなくなったのは面倒だった。
終わり
 

コメントを読む
外伝8 次の話
Series Menu (1列) (表)
外伝8 Menu (1列) (表)
1列メニュー Top

名前:
コメント(空白なら拍手のみになります)

 送信