学生服とバイク


657 名前:名無しの霊体験[sage] 投稿日:2015/11/28(土) 11:37:26.90 ID:ozawUmaP0
母の体験談なのですが。

母が、子供への責任感と愛情で擦り切れそうになる神経を繋ぎ止めて
生活していた頃のことです。

東京の雑踏の中、所用で出かけていた母は、立ち寄った店の店主に声をかけられました。

店主『学生服の男の子の幽霊があなたをずっと見ているのだけど、
   心当たりある?』

心に浮かんだのは、高校時代のクラスメートでした。

母『彼はどんな表情をしていますか?』
店主『にこにこと、とても優しい表情であなたを見ている』

店主にそう言われ、二言三言会話し母はその場を離れました。


高校生当時、母は隣席の男子によく揶揄われたり意地悪を
されていたそうですが、それを止めてくれてた男子もいて。

不思議と、学生服の男の子と聞いてすぐに止めてくれていた彼だと
確信していたそうです。
彼は20歳前後にバイクの事故で亡くなっています。


その他にも、私の幼馴染が他の人には視えないバイクの男性を見たり
母の夢にバイク事故時の音声のみで登場したり。
そのたびに母は、彼だと確信していたようです。

何が根拠なのかは解りませんが、母は好意を寄せてもらって
いたことに随分後になってから気づいたんだと言っていました。


波乱万丈な人生を送っている母を、ずっと見守ってくれていたのかと
思うととても有難く、娘として心が温かくなる思いで母の話を
聞いておりました。
 

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