シャボン玉


658 名前:名無しの霊体験[sage] 投稿日:2015/11/29(日) 13:28:45.22 ID:bVBEvkYKO
暇人なので、投稿します。

小さな頃、祖父母の家に遊びに行った時の話。
畑仕事が出来なかったので、一人留守番をすることに。
そこで行く前に買ってもらったシャボン玉を、家の裏にある庭で吹いていた。
夢中になって吹いていると後ろから
「それ綺麗だねぇ」
と言う声を掛けられた。振り返ると背の高い笑顔の男の人がいた。
何だかんだと話して、シャボン玉の説明をした。
男の人「今時は、こんなのがあるんだね。綺麗だなぁ」
と言うので、シャボン玉の吹く奴とシャボン玉液の入った容器を渡し二人してシャボン玉をした。
私が吹いて男の人が潰して、男の人が吹いて私が潰すとかの遊びもした。
仕切りに男の人は、楽しいねぇと繰り返してた。
男の人「楽しいのは久しぶりだよ」
私「そうなの?仕事忙しい?」
男の人「暇なんだけど忙しくてね」
私「どっちwww」
男の人「ここいらの人達も引っ越しをしてるし、君達兄妹みたいな子ども達も居ないからね」
私「寂しい?」
男の人「寂しいよ。そうだ、君がこっちに来てくれない?君が居てくれたら寂しくないよ。大丈夫。お母さんにはお兄ちゃんがいるんだから」
これを聞いて、無性に悲しくなって泣いた。当時、母が兄のことばかり気にかけてたので、やっぱり私はいらないんだと思って余計に泣いた。
続く
 
659 名前:名無しの霊体験[sage] 投稿日:2015/11/29(日) 13:40:44.43 ID:bVBEvkYKO
続き

泣いてると男の人が慌て出した。オロオロとしてた。最終的に、シャボン玉を男の人が吹いてそれに気を取られた自分は泣き止んだ。
その後、慰めつつ頭を撫でてきた。
男の人「君だけでも来て欲しかったんだ。気が変わったら、教えてね」
気が変わったらを、木が変わったらと脳内変換(残念)。
私「分かった。…あ、これ、あげる」
男の人が使ってたシャボン玉液と吹く物を渡すと、嬉しそうに受け取った後、ごめんと謝られた。
男の人は、畑仕事が終わって様子を見に来た母と、ぶつかりつつ帰って行った。
母「一人で大丈夫だった?」
私「二人だよ。さっき、お母さんにぶつかった人が遊んでくれた」
母「誰も会ってないよ。ぶつかってないよ」
シャボン玉が容器ごと減ってるのを見て、山の中(庭のすぐ先が崖)に捨てたと思われて散々だった。
母に、着物を着た木の会社の人と一緒だったと言っても首を傾げられた。
因みに、祖父母の周りの人達は街に引っ越して近所には誰もおらず。その祖父母も暫くして引っ越してた
 
660 名前:名無しの霊体験[sage] 投稿日:2015/11/30(月) 23:26:59.80 ID:0teE0AVi0
>>658
近所の土地神様か何かだったのかねぇ
その謎の男の人の気持ち考えると…切ないねぇ
 

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