【父が若い頃】へのコメント
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1001 名前:なんか笑える名無し 投稿日:2012/03/27(火) 11:03:34 ID:8p.6NZR0Y
以前は広大な田んぼ地帯の端っこにあった実家では、その昔、真夜中にびしょぬれの
おっさんが助けを求めてやってきた事があったそうな。田んぼに向いた一室に赤いカーテンを
つけていて夜目によく目立ったので、そのおっさんは必死にその明かりを目指して来たんだそうだが、曰く「このあたりにこんな大きな川があるとは知らなかった。ちょっとした小川だと思って、橋がないなら漕いで渡ってやれと思ったのが大間違いだった。ここは何という所で、あの川は何と言う名前だ?」と。
近所にそんな大きな川など無く、よくよく聞いてみると、用水路もどきの小川をひたすら縦に漕いで歩き、赤く見える明かりでようやく川岸に上がった、という話だったようだ。おっさんが最後に立ち寄った飲み屋さんの名前からすると、最短五百メートルくらいは川の中を歩いてきたようで、おっさんは疲労困憊、酒もすっかり抜けていたそうな。当時は酔っ払いの戯言と片付けたんだそうだが、ところどころに小さいとはいえ橋もある川で、下をくぐれる様な高さはないし、いちいち橋を横断しては川の中に戻ったのか、川底に這うようにして通ったのか、どうも化かされた話のような気がして仕方が無いよ。

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