ただれる顔


396 名前:名無しの霊体験[sage] 投稿日:2016/04/09(土) 22:53:56.21 ID:q8Q7SC9Hs
もう一つお話しを、足音さんも少しだけ出てきます。ちょっと長いかも。

中学生の頃から悪夢を見たときや、金縛りにあったときに助けてくれるお兄さんが居る。
姿が認識できるのは夢のときだけで、金縛りのときは憑依されてるような感じ。
夜明けごろに目が覚めたときに自分の手を見ると、指がすらりと長くて綺麗な成人男性の手(しかし青白い)のように見えるときもある。
自分の手は小さくて指も短いのでとても羨ましい。
そして、そのお兄さんと言うのがまあ石黒○雄似のイケメンなんだけど、家族に話してみたところ母方の祖父の親戚じゃないかとのこと。
確かに祖父の家系の男性は長身イケメンがちらほら居るので可能性はありそうだけど、実際のところは不明。
写真も見せてもらったけど、お兄さんではなくおじさんだったのでよく分からなかった。


そのお兄さんと出会う前のこと、中学生の頃である。
部活終わり辺りはもう真っ暗で、お腹がすいたと自転車を飛ばして帰る途中、家の近くので白いワンピースを着た黒髪ロングヘア女が視界の端に見えた。
周りは田園が広がっているため、人が立っていれば手前で気が付くはずなのにすれ違うまで気がつかないなんておかしい。
というか、ド田舎のため街頭が無くて真っ暗なのだ。
光源は自転車のライトと月明かりのみ、なのに人の姿があんなにハッキリ見えるなんて…。
あんなテンプレな見た目の幽霊がいてたまるかと思いつつも、全速力で立ち漕ぎ、翌日怒られるのを覚悟で自転車をしまわずに家の中に入った。

もう少し続く
 
397 名前:名無しの霊体験[sage] 投稿日:2016/04/09(土) 23:12:43.88 ID:qPNxmof2s
その晩、ふと目が覚めた。
一度寝ると朝まで起きないのに珍しいなと思いつつも、トイレに行きたくてベッドから起きて部屋の扉を開けた。
いや、開けようとしたのだが開かない。
ノブは回るが押しても体当たりしても開かない、鍵なんて付いていないし、マットでも挟まっているのかと思って見てみたけど何も挟まっていない。
尿意は限界である、どうにか扉を開けようと奮闘していると、突如廊下から物凄い足音が響き渡った。
一階に居るときによく聞く子供の足音だが、二階に居るときに聞くのはこれが初めて。
しかもこんなに激しく走り回ることも初めてのことで一気に怖くなり、急いで頭まで布団に潜り込んだ。

漏らしたら一生恨むぞこのやろう!と心のなかで思った途端足音が止みシンとなる。
あれ?と思い布団から顔を出すと身体が動かなくなった、初めての金縛りにちょっとテンションが上がった。


も少し続く、思った以上に長くなってるごめんなさい。
 
398 名前:名無しの霊体験[sage] 投稿日:2016/04/09(土) 23:35:36.51 ID:qPNxmof2s
ベッドの横側を大きな窓がある壁にくっつけるようにして寝ているのだが、その窓のカーテンが片方だけはためいている。
夜は肌寒い季節のため、窓なんて開けていない、鍵の閉めているはずなのにと恐怖で尿意も引っ込んだ所で、窓から何かが入ってきた。
それは、帰り道で見た女だった。
女がそのまま覆い被さって来たかと思うと、じっと見つめてきた。
怖さで目をそらせずに居たら、女の顔が徐々に爛れたようになり皮がでろでろとむけはじめた。
うわっと、反射的に目を閉じるが気が付くと目が開いている、目の前には元通りの女の顔、それがまた爛れたようになり皮が剥け落ちる。
目を閉じたのに何で!ただ帰り道で見かけただけなのに!そう心のなかで叫びながら目を閉じる、また目が開く、女の顔が崩れる。

それを4、5回くらい繰り返すと流石にしつこくてイライラしてきた。
もう尿意はないがトイレにも行けず、睡眠も妨害され、不快なものを何度も見せられる。
明日も学校だからもう寝る、勝手にドロドロしてろ、飽きた。
そんなことを思ってるといつの間にか眠っていたらしく、気が付いたら朝だった。

少しかわいそうなことをしたか、いやでもしつこかったしなと思いつつ学校に行った。
それ以降、暫くはその女が現れることはなかった。



予想以上に長くなりすぎたのでここで終わっておきます。
数年後またその女が現れて、そこで最初に話したお兄さんも出てくるんだけど、機会がありそうだったらまた来ます。
面白い文章って難しい!長々と失礼しました。
 

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