赤に染まる部屋


803 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2012/10/01(月) 21:39:51.93 ID:hIBcXWyf0
秋の夕日が差し込むと、真っ赤に染まる部屋があった。
取り壊し寸前のサークル棟。旧学生寮の一室。元は管理人室だったか、畳敷きの部屋。

ここに寝泊まりした者は「見る」。そんな噂があった。
ある人は毬つきをする子供を、またある人は日傘をさした女性が部屋にいたという。
寝ていてふと、夜中に目を覚ますと、気配がする。よく見ると闇の中に人影が立っている。

毬つきの子供を見たという噂が立った時は「日本のふるさと」のポスターが、
日傘の女性のときは「夏の風景」のカレンダーが部屋の壁に掛けられていたという。
「日本のふるさと」ポスターには毬つきをする子供のイラストが、「夏の風景」カレンダー
には日傘の女性のイラストが描かれていた。
その部屋にある絵に描かれた人物が出てくる。そんな噂が語られた。
  
それを聞いた友人は、人物の入ったタペストリーやポスターを持ちこみ、壁に掛けて泊まった。
だが何も起きなかった。そこに描かれた人は出現しなかったのだ。
「残念だ」「非常に残念だ」「できることなら、もう一度泊まりたい」
あんながっかりした表情はなかなか見たことがなかった。
建物はその年内に取り壊され、現存しない。
        
因みに、その友人が持ち込んだタペストリーとポスターに描かれていたのは
「三千院ナギ」「逢坂大河」「ルイズ・(略)ヴァリエール」
だった。
 
804 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2012/10/01(月) 22:24:27.93 ID:TR3Fqrbr0
偏ってんなぁ・・・胸的な意味で
 
805 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2012/10/01(月) 22:29:24.96 ID:OiDiokUr0
ああ!(納得)
 

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