去年の夏の話。
大学の漫研総勢40名で裏が墓地という寂れるのも無理ねーな的ロケーションの
スキー旅館(オフシーズンだから尚更人がいない)で合宿をした。
最終日の夜中に皆で集まって酒盛りをしていたら、ビシバシともの凄いラップ音。
古い建物だし家鳴りか?とか言っていたら窓ガラスをバンバン平手で叩く音まで。
三階・ベランダなし・墓地側の窓だったので霊現象確定。こころなしかうめき声まで聞こえる。
自称霊感の強い腐女子がヒステリーを起こして騒ぐ騒ぐ。九字とか切っちゃう。効果なし。
盛り塩かなんかしねーと…と思ったが塩なんて持ち合わせないし
コンビニは街灯もない坂を20分くらい延々下ったとこにしかない。
ファブリーズもないしびっくりするほどユートピアはしたくない。
男どもまでビビり始める。さてどうするかと悩んでいたら
女子の一人(素面)が先輩の呑んでた日本酒をコップについで部屋の四隅に起き、
「先輩たち『
ヘルプミーえーりん』歌ってくださいー」と一言。
歌だけは上手い先輩二人組がうろたえながら歌いだすとその子もふりつきで歌いだす。
なんとなく全員で合唱、怖いのと酔ってるのでテンションが上がってきちゃって
えーりん→魔理沙は大変なモノを→最終鬼畜全部声と大合唱に。
全部声を歌い終わって皆息切れでぜーぜーしてたらいつのまにか何の音もしなくなってた。
駄目だこいつら…とか思われてたんだろうか。
後でえーりんを歌えと要求した女子に理由を尋ねると
「とりあえずテンションあげてれば平気かなと思って…」とのこと。
彼女の母親が元日本三大稲荷の巫女と知ったのはそれから三ヶ月後。
が、本人も母親も零感らしい。
霊が笑えるというより状況が笑えた話。