ひよこ


27 名前:名無しの霊体験[] 投稿日:2016/11/23(水) 19:09:08.89 ID:rgGDeUhMO
小さい頃、絵を描くのが好きでよく落書きをしていた。
落書きをしている時は、必ず一人。一人だから、落書きをしていたんだと思う。
自宅で落書きをしていた時、友達が目の前にいた。
「描く?」
と聞くと、描くと言うのでボールペンを渡した。
「猫、描いて」
と私がリクエスト。友達が描いたのは、ひよこの足の何か。あれは猫じゃない。
「これ、ひよこ!猫じゃない!」
とキレながら、自分は猫を描いて友達に見せた。渋々それを見ながら、友達は再び猫を描いた。
やはり足がひよこ。仕方ないので、ひよこを描いてとリクエスト。
ひよこって何?と聞かれたので、説明。説明後、描いてくれたのを見たら、羽があるのに四本足のひよこ。
「ひよこは可愛く描けた」
と満足げ。これはひよこじゃない。化け物だ!と騒ぎ友達は友達で、これはひよこだ!と言いながらひよこ(化け物)を書き殴り始め揉めたので台所の母に、審判して貰いに行った。
母に見せたら、凄いびっくりした顔で私が描いたのかと訊く。
「友達が書いたの。それひよこじゃなくて怪物だよね?」
「ひよこ…じゃないわね。そもそも、友達いつから来てたの?」
「さっき落書きしてたらいたよ」
「その友達は今どこにいるの?」
「あそこ…」
振り返ったら、既に友達は居なかった。その日に限って玄関のドアは鍵が閉まっていた。
後日、その友達相手に鶏とひよこの説明をしました。何故か鶏もひよこも知らなかったようだ。
 

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