斜体


797 名前:本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2009/04/17(金) 14:02:08 ID:ccuFft9w0
ある日の夜中、気がついたら上体が斜めに起き上がっていた。
目を閉じ、まどろみながら、体力がこれでは消耗するからと、
正常に仰向けになるように戻すが、それには逆に力が要った。

横たわった状態になっても、また徐々に上体が斜めに起き上がった。
これでは、朝になる頃には体力が回復しないだろうと、
再び力んで正常な仰向けになった。

暫くすると、両手を手の平に乗せられて何者かに両腕を持ち上げられた。
咄嗟に利き腕の右手を引き、これは夢なのかと、目を閉じながら
思い、左の手を握った。 通常の夢なら、握るとしぼんで目が覚める。
が、反発、感触が有り、さらに握り返されて、驚いて左手を引き、
目を開けると、レースのカーテンから部屋の中、ベッドの脇の所に男の右腕が
ボーっと手のひらを上にして伸びている。 動かない。
その腕に続く、外のベランダには、何も無い。 誰も居ない。

右側の部屋の中の空間に目をやると、何も無い。 無音。

また左に目をやると、じっとまだ右腕が伸びて動いていない。
とても眠いので、背を向けて右に横になって寝る事にした。

すると金縛りにあった。 ふっふっフーッ!と、息を吐くと金縛りが解けるので、そうした。
金縛りは解けたが、又再び金縛りにあった。

まだ夜だし、寝られるときに寝ないと損だと思い、
『すみません、寝かせて下さい。』と、お願いし、『寝る邪魔をしないで下さい』と願い、
金縛りを再び解いて寝た。

朝になって目が覚めた。カーテンも窓もベッドもベランダも何も異常は無かった。
  
798 名前:797[sage] 投稿日:2009/04/17(金) 14:13:37 ID:ccuFft9w0
因みに、現在ではふっふっフーッ!と強く息を吐いてでは、
金縛りが解けない様になった。

これ以降、金縛りになったり、なりかけたりしても、幽霊は見ていないし、
幻聴も無い。
金縛りになりかけなら、目をハッキリ覚ます感覚になれば、金縛りにならないよ。
  
799 名前:本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2009/04/17(金) 14:18:20 ID:k8OHWoibO
うん。そうそう。笑える笑える。
  

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