ココアの夜

ついでに最近体験した話をば。
おじいさんの管理する山は時々ハイキングとか、ちょっとした登山客とかいらっしゃるのですがまあ、山はちょっとしたスポットになってるらしく若者が夜中に入ってくるのですが、この若者の中にはマナーがなってないのでこまってました
　

んでもって私有地（確かおじいさんの）なので無断で入っては汚したり、居なくなったりされると迷惑なので
お巡りさんにお願いしたりもしましたがやはりDQN的なお兄さん達も多いので完璧ではありませんでした。
　

そこで仕方なしに男衆の中から偶然暇だった自分に白羽の矢が立ちました。
自分がすることになったのは山の麓の出口にキャンプして山に入ろうとする人を引き留めて帰らせる仕事です。
入口（登山の正規ルートはお巡りさんが巡回）は大丈夫なので
お客さんが山から出るのを確認しつつ入ろうとする人がいないかチェックしていました。
　

キャンプといいましても簡単な二畳ほどの管理人室があったので仮眠も屋内で取れますし
焚き火用のスペースもあるのでボーっとしながらお湯を沸かしていました。
時々連絡用の電話から連絡が来ますが、大抵二言ほど交わして切っていました。
入口は時々お巡りさんの厄介になる人も来るようですが、自分がいる時間はさして変化らしい変化はありませんでした。
　

この見張り番は夕方には他の若い人に交代する予定でしたが、その日は当番の人が急用とかで結局徹夜コースになりました。
おじいさんから夕食をいただいてからまたしばらくボーっとする時間が続き、日も落ちて綺麗な星空が見えてきました。
肌寒くなって来たので消えてしまった焚き火に再び火を入れてボーっとしているとさすがにヒマになってきましたが、携帯は夕方までの予定だったので充電中だし本は暗いしそもそも持ってないしで退屈でした。
　

暇つぶしと焚き火以外の暖が欲しかったので自分はまた沸かしたお湯でココアを飲もうと思い、管理人室の棚からココアの袋とカップ、せんべいの小袋を持って焚き火の前に陣取ってココアを作りはじめました。
出来上がったココアを椅子に置いてせんべいの小袋を開けてボリボリ食べ、ココアを飲む。
そうしようとしたところであれ？と思いました。
ココアの入ったカップがいつのまにか空になっていました。
あれ？と思いながらもう一度作って、椅子に置くとまたなくなっていました。
さすがに気味が悪くなってきましたが、おじいさんの話と経験上食べ物を欲しがるヤツにケチケチした態度を取ると碌なことにならないので、なくなってはまた作り、作ってはなくなってを繰り返していました。
　

何杯作ったのか、沸かしたお湯がなくなりかけた時にようやく
「ゲェッッフ」
って感じのげっぷと甘ったるい風を自分の背中に浴びせてからガサガサと山に帰って行きました。
それから夜が明けるまで異常らしい異常は起きませんでしたが、おじいさんの影響なのかそのまま朝までボーっとしてられた自分に呆れてしまいますｗ
思い出すと怖いんですがねぇ……なんでだろ？ｗ
　

ワロタw
逆手にとってココア攻めかよwww
　

やかん一杯のココアwwwww
今の時期だと山には甘い物ないもんね。
　

この山結構不思議な体験できる心霊スポットになってるんで、この山限定で
自分もいろいろ鈍くなってるみたいですｗ
　

＞おじいさんの話と経験上食べ物を欲しがるヤツにケチケチした態度を取ると碌なことにならないので、


なんか説得力あるなあｗ
　

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