前スレで、幽霊が見えすぎて気付いてない
職場のA先輩の話をした者です。
まったりしてるみたいなので、新しい話を投下します。
Aさんと仕事で、ある工場に行った日の事。
従業員一人一人に順々に声を掛けながら新入社員の俺を紹介してくれるAさん。
出会う人出会う人に挨拶を交わしながら、Aさんは俺を誰もいない工場のラインの一角へ連れて行く。
何だろうと思いつつもついていくと「やあ斉藤さん、相変わらず美人だね。今日は新しい子を連れて来たよ」と何も無い所に話しかけている。
ひょっとしてまたかと思ってると「ほら、君も挨拶しなさい。斉藤さんは僕が新入社員の頃からここで働いてるんだから」と言う。
多分こちらの方角だろうと「よろしくお願いします」と挨拶をさせられ、Aさんは工場長と打ち合わせがあるからとどこかへ行ってしまった。
その間にとりあえず別の従業員に「斉藤さん」について聞いてみた。
斉藤さんという人が過去に工場で働いていたという事は無いらしく、Aさんが来て何も無い所に挨拶し始めるまで斉藤さんの存在自体知らなかったらしい。
「人が死んだ事も無いから通りすがりで居付いちゃったんじゃない? 悪い事もしないし、悪い事も起こらないから守護霊かも」と笑っている。
さすがに話を聞いた時は気味が悪いと思ってたらしいがAさんがあまりにも楽しげに会話するので慣れてしまったそうだ。
「君もAさんみたいな立派な社員になれるように頑張りなさい。幽霊は見えなくてもいいから」
幽霊が見えてることに気付いてないAさんは得意先でもやっぱり幽霊が見えてました。
抜群に仕事が出来る人は少々の奇行も許されるのだと学びました。
自分にとって有意義かどうかは別としてw