期待してたら


342 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2008/10/08(水) 01:57:56 ID:LhZe2N8T0
小話を一つ。

夜、布団で寝ていると、体が動かない。
最初は金縛りかと思ったが、どうも誰かに押さえ付けられているらしい。
何より、耳元ではかすかに艶っぽい吐息が聞こえる。
まさか俺の下にもエロい霊が来訪か。
高鳴る胸。金縛りとは違う意味で硬くなる愚息。
もしも相手が美女ならば、憑かれたとしても本望だ。
期待に心を躍らせて、俺はそっと目を開けた。
・・・霊の顔を確認して、目を閉じて、もう一度だけ確認した。
見間違いではない。信じたくはないが事実だ。
胸に去来する絶望を感じながら、俺は霊に言った。

「チェンジ」

後日、祟りなのか呪いなのか、膀胱炎に苦しめられた。
生身だろうが幽霊だろうが、チェンジは禁句らしい。
  

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